夏祭り

 人気のない神社の裏側に回ったりせは、木にもたれかかっている月森の姿を確認して駆け寄った。
「先輩、待った?」
「いや」
 月森はややけだるげに体を起こした。
「もー、クマったらひどいよね。抜け出すの苦労しちゃった。先輩の方は大丈夫だった?」
 言いながら月森の腕に抱きつくりせ。
「せっかくの浴衣、先輩にこそ見てもらいたかったのにさー」
 りせは腕に抱きついたまま月森を見上げる。明かりが乏しく見えにくいが顔が赤くなっているのは見て取れた。月森は我慢するのに必死なようだ。
「……そんな余裕は今はない、かな?」
 りせはくすりと笑うと、月森の尻をそっと撫でた。月森の身体がびくっと跳ねる。
「っあ……!」
「予定より大分遅くなっちゃったもんね」
 口元に笑みを浮かべたまま、そのまま撫でさする。手にもうっすら振動が伝わってくる。きちんと言いつけを守っているのがいじましい。自然口元が緩くなる。
「り、りせ……俺、もう……」
 りせの手が触れたことで我慢の糸が切れたのか、月森が切ない声を上げた。
「……イキそう?」
 月森はさらに顔を赤らめ、恥ずかしそうに小さく頷いた。月森の反応に余裕がない。口を開くのも立っているのも辛そうで、腕を抱きしめている自分に半分寄りかかっている状態だ。
「も、もう、本当に……」
 涙目になってかすれ声で哀願する。りせは我知れず口元に笑みを浮かべた。この顔。この声。切羽詰まっちゃってて可愛い。
「ふふ、いいよ、イッても。見ててあげる」
 正直なところ耐える姿をもっと見ていたかったが、りせはそう言った。最初のように月森の身体を木にもたれ掛けさせると、月森は目をつむった。
「……んっ……ああ、りせ、く、い、イクっ……!!」
 ほどなく四肢を痙攣させると、後ろにもたれかかってぐったりとなる。
「先輩、可愛い」
 顔を寄せると、荒い息を吐いている月森の口を自分の口で塞いだ。舌を入れて、月森の舌を絡めとる。
「ん、ふっ……」
 懸命に応えてくれるのがもうなんとも心地いい。
 りせが唇を離すと、月森は大きく息をした。そういえばまだ呼吸整わないうちにキスしちゃったっけ。りせはもう一度、今度は軽くキスをすると、そのままかがみこんでズボンを下ろした。
「うわ、パンツぐしょぐしょだね」
 言いながら下着も下ろす。硬度を保ったのが出てきた。我慢汁でべたべたである。ふふ、そういえば私がいない間もずーっと我慢しててくれたんだよね。
「後ろの場合、前と違って1回出したら終わり、じゃないのがいいよねー」
 りせは竿の筋を指ですーっとなぞると、月森がかすかに声を漏らした。先輩の体が身体を小刻みに震えている。アナルの中で蠢いている物のせいなのだろうか。
「う、うしろの、抜いても……」
「だーめ、今日はデートが終わるまでって約束でしょ」
 手で竿や玉を弄びながらいうりせ。月森は前と後ろからくる刺激に体を震わせた。

「は……っ……んうっ……!」
 手で竿をしごいてみたり、口で先の方ををふくんでみたりする度に、体を震わせ、押さえた声をあげる月森。
「……先輩、私もそろそろしたい。ね、横になってくれる?」
 そんな反応を十分に楽しんだ後にりせが言った。
 なるべく土の露出が少ない所を選んで横にならす。自分も下着を脱ぐと、月森の上にまたがった。自分の指で入口を広げると、ぬちゃという音がした。ゆっくりと腰を下ろしていく。固くて熱いのが入ってくる。っはあ……気持ちいい。りせは頬を上気させて、
「全部、入っちゃったのわかる?」
「りせの中、蠢いてる……」
「いきなり出すのはなしね」
 そういうと腰を動かした。

 この体位は好きだ。自分の好きなように、自分が気持ちいいように動かせるから。
「ふっ、は……くう……!」
 それに先輩が感じてるのを見下ろせるし。
「そ、そんなに動かしたら……!」
 先輩をこんな風に乱れさせているのは自分なのだ。そう思うとぞくぞくする。
 りせは手をシャツの中に潜り込ませると、腹あたりに手を置いた。汗ばんだ肌が手に吸い付く。そんな肌の感触を味わいながら徐々に上に登っていく。胸元あたりで小さな突起に触れる。親指で転がしてみた。
「んん」
 月森が軽く身悶えた。
「気持ちいい?」
「ん、どっちかというと変な感じ、かな……」
「じゃあ、これは?」
 つまんでみた。
「んあっ、へ、変になりそうだからやめて」
 なるほど。続けたらいいのか。強弱をつけてつまんだり転がしたりする。そのたびに月森は先程よりも激しく身もだえた。
「そ、そっちより、下の方動かして……」
 やはり乳首よりもっとストレートな快楽がいいらしい。りせは苦笑すると、また再開した。

「もう、で、出そうっ……」
 再開早々月森が根を上げる。
「先輩はやい。でもま、仕方ないか」
 今日はずっとお尻にはいったままだし。というか今もそうだし。
「お、お願いだから、イカせて……」
 月森の声音に哀願がまじる。なかなかいい顔だ。だがもうちょっと良い表情が見たい。動きは止めないまま、りせはあえてゆっくりと言った。
「イカせてください、でしょ?」
「イカ、せて、ください……く、ううっ……!!」
 歯を食いしばっているさまは、快楽に身を任すというより押し寄せる快楽に耐えるといった感じだ。いまにも泣きそうな顔で見上げてくる顔に満足したりせは、
「今日は先輩いっぱい我慢したからもう出していいよ」
 自分が愉しむというより出させる動きに変える。絶頂まではあっという間で、
「ああっ、で、でるっ……!」
 言うなり、中に熱いのが入ってくる。
「先輩のがイッパイ……」
 出し終えた頃を見計らって腰を上げる。中に入ったものがあふれ出ないよう手で抑えると、そのまま月森の顔の方に移動した。
「先輩、口開けて」
 濡れた瞳でこちらを見上げた月森が口を開けたのを確認して、手を離す。あふれ出た精液が月森の口の中に落ちていった。月森は若干顔をしかめたがそのまま飲み込んだ。りせの口元に優越感に満ちた笑いが浮かぶ。
「ふふ、先輩の口で綺麗にしてね?」
 そういうと、自分の指に残った精液を舐めとりながら腰を下ろした。月森が愛液とたった今自分が出した精液とが混じった秘唇に舌を這わす。たどたどしくも舐めとって綺麗にしていくが、時折舌の動きが止まる。今もなお依然押し寄せてくるお尻からの快楽に耐えているのかもしれない。
「は……あ、先輩の舌、気持ち、いい……」
 たどたどしくも懸命に動く舌。
「私も……イキ、そ……っ!!」
 りせは手で月森の頭を押さえると、腰をぐっと押し付けた。

 正直書きたかったのは顔面騎乗だけです。書いた勢いで上げないとすぐ萎縮してしまうのですが、このままお蔵入りしてしまうのも書いた苦労(?)がもったいないので上げることにしました。納得いくまで書き直すかといったら多分しないしね。書き直すくらいなら別の新しいの妄想する方がいい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です