放課後の教室2

 黒板や机が茜色に染まる夕方の教室。帰り支度をしていた直斗が呟いた。
「巽くん、変に思わなかったでしょうか?」
「んー大丈夫じゃないの?」
 りせの返事はそっけない。
「そ、それならいいんですけど……」
 不安げな様子の直斗を見てりせがくすりと笑う。
「気になる?」
「もちろんですよ。怪しまれたら……っんん!」
「さっきもそんな感じだったもんねー」
「そ、それは久慈川さんが……っんは……」
 上気した顔で睨みつけようとしているが下からこみ上げてくる刺激のせいか、しきれていないところが可愛い。
「私がどうかした?」
「そ、そうやって、その、し、刺激を与えてくるから……」
 直接的には言いにくいのだろう、口ごもる。りせはにやっとすると、
「刺激ってこんな風に?」
 手に持ったリモコンのボタンを押した。直斗が体を震わせる。
「も、もうっ……お願い……」
 りせの方を見上げ、切なそうな顔で哀願してきた。

「約束だもんね。取ってあげる」
 りせはそう言うと、
「机に突っ伏してくれる?」
 直斗は、羞恥に顔を染めながら机にうつぶせになると、ズボンに手をかけた。自らすることに抵抗があるのか、なかなか手が進まない。りせは気長に待つ。覚悟を決めた直斗は手をゆっくりと動かした。白い臀部が露わになる。
「いつも授業を受けてる机の上でお尻だけ出すってなかなかだよね」
「い、言わないでください……」
「そんなお尻のすぼまりから出てるひも。卑猥だねー」
 くいくいと軽く引っ張ると、直斗がお尻を震わせた。
「んんっ、や、やめ……」
「わかった、やめる」
 さっと手を放す。直斗が恨めしそうにこちらを見る。言いたいことはわかったが、あえて訊く。
「どうしたの?」
「……とって、ください。お願いします……」
「りょーかい」
 ひもを持つと、できる限りゆっくりと引いた。段々穴が広がってローターが顔を出す。前の方からは抑えた声が漏れ聞こえてくる。基本排せつ器官だけあって”出す”という行為に快楽を感じやすい場所である。かすかに揺れる小ぶりなお尻もその証であろう。直斗の表情を想像すると、自然笑みがこみ上げてきた。
「今日の勉強会、これ入れたまんまだったんだよねー。直斗が顔を赤くして堪えるような顔をするたびに完二が直斗のことじろじろ見ててさ」
「や、やっぱり変に思ってたんじゃないですか……!」
 りせの発言に、当然だが直斗が抗議してきた。
「だーいじょうぶだって。あいつバカだし」
「理由になってな……んんんっ」 
 ローターが半分以上顔を出したかと思うと、ポンという感じであとは押し出された。
「っは……」
 直斗の口から吐息が漏れると、身体から緊張感がとれる。りせはものほしそうにひくついている穴をそっと指でなぞった。
「ここヒクヒクしてる。そんなに気持ちよかったんだ」
「そ、そんなことは……」
「くす、身体はそうは言ってないけど?」
 手を前の方にずらして秘部に触れる。りせの指先が濡れた。と同時に直斗が体を強張らせた。
「そ、そこは……!」
「入れたりしないから大丈夫」
 入り口をさすったり、ひだを確認するように指を動かしていく。強張りは少し解けたが、やはり緊張は解けきれないようである。感じはするが不安が抜けないということだろう。そのまままた少し前の方に手を伸ばし、小さな丸い突起に触れてみた。
「ひぁっ」
 直斗の身体がびくっと跳ねた。愛液を指につけると回すように撫でさする。しばらく続けていると快感が高まってきたのか、直斗の身体がフルフル震えはじめてきた。見ると目をつぶって両手で机の端を握りしめている。
「……っふぅ……」
 漏れる喘ぎ声もまた可愛い。教室なので特に抑えるのに必死なのだろう。握りしめる手に力が入ってきている。
(そろそろかな)
「んっ……も、うっ……!」
 りせはすっと動かしていた手を止めた。イキ所を失いこちらを睨む直斗。正直、この顔見たさにやってる気がする。たまらなくそそる。
「もう遅いから、続きは後で、ね?」
 りせは手をのけた。直斗が瞳を潤ませて切ない声で訴える。
「……いじわ、る、しない……で……」
 ここで負けてはいけない。
「だーめ、もう帰らないと校門閉まっちゃうよ」
 そういうと、帰り支度をせっつかせ二人は学校を後にした。

 帰り道。足元の長い影も姿を消し、薄暗闇があたりを覆う。
「楽しかったねー」
「……楽しくないです」
 きちんとイクことができずにくすぶったままの直斗の表情は、かなり憮然としている。
「……ちゃんとイキたい?」
 顔を赤くして俯く直斗。素直にうんとは言いにくいようである。りせはくすっと笑うと、
「ちょうどいいことに公園がすぐそこだから、いこうよ」
 直斗の手を引っ張って連れていく。街灯が当たりにくい木陰を見つけ直斗を木にもたれさせると、りせが言った。
「ね、直斗、口開けて舌出して?」
 おずおずと従う直斗。ゆっくりとだが口が開かれ、舌が顔を出す。
「可愛い」
 自分の唇を近づけ、舌を絡ませる。
「ん……」
 わざとくちゅくちゅ音を立てるようにキスをする。直斗が高まっているのを確認しつつ下半身に手を伸ばした。ズボンをずらし中に手を入れる。大丈夫、ちゃんと濡れているようである。キスをしたままクリトリスを愛撫する。段々直斗の身体が震えてくる。
「……っ……ふ……!」
 唇を塞がれているので、くぐもった声になる。りせの服にしがみついて今度は絶頂に達した。

 秋の日はつるべ落とし。もう空に浮かぶ月がきれいに映えるほど空は暗い。
「直斗やっぱりスガートがいいよ」
「嫌です」
「えー、スカートの方がしやすいのに」
「そんな理由だから嫌なんです!」
「ちぇー」
 そんな会話をしながら帰途に着いた。

 題名が2になってるけど別に続きではないです。
 そういえば、りせの直斗の呼び方ってストーリー上では直斗呼びで、ダンジョン内は直斗くんなんですよね。混乱したのはこのせいかー。

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